第8章 それは青春のような*
雪「……朝からきつい」
まさかこんなことされるとは思わなかった……
朝っぱらからDキスはちょっとビビるし苦しい。
雪「…一松何で……キスを…」
雪は親指で口をぬぐった。その時、
十「雪ちゃーーーーんっ……!」ハッ
雪「んっ…あぁ十四松、どうしたの?」
無言で十四松は雪ちゃんに駆け寄った。
雪「……?」
十「…どうしたの?気持ち悪いの?」
雪「…あぁ」
十四松、心配してくれてる?
雪「……大丈夫だよちょっとクラっとしただけ…」
十「…ごめん、気づけなくて」
雪「え」ムギュ
十四松はそっと抱き締めてきた。
雪「そんなに心配してくれるんだ…」
十「だって雪ちゃんには笑っててほしいから…」
雪「いいこいいこ…」
雪は十四松を撫でる。
十四松は気持ちよさそうに、えへへ~♪と声をだした。
雪「じゃあ、行こっか朝ごはん」
十「うん、兄さんたち待ってる!!」
雪「そうだねってちょっと!また抱っこは__てうわああああ!?」
十「ヨイショーー!!」
雪「きゃああ!?」
そうして、騒がしい松野家が始まった。
お「久々甘かった~トド松のフレンチトースト!」
チ「トド松のつくる朝ごはんって絶対甘いよね」
ト「えぇ~たまには甘くないのもつくるよ~」
お「え、何つくってたっけ?」
ト「ココアトースト!!」
チ「Σいや甘いじゃん!」
ト「えぇ~」
今日の朝ごはんはトド松がつくった。
何気七人分つくるって凄いよね…
雪「卵凄い消費してそう」
ト「結構使ったよ~でもその分美味しいから♪」
雪「そうだね~♪お店並みに美味しかった♪」
ト「本当?良かった~♪」
きゃるん♪と音がなるようにトド松は微笑んだ。
……これが夜になれば凄いだなんて誰も知らないだろう。
確か全員、童貞らしいし。
童貞のソレとは思えない程凄いんだけど。
何となく、視線を感じた。
雪「…!」ピクッ
一「…」じっ
…一松からだ。
さっき、あんなことをされて、目を反らしたくはなるけど、
でもそれで気まずくなるのは嫌で。
とりあえず、にっこりと微笑み返した。
一「……?!っ__」フイッ
すると、一松は驚いた顔をして、逆に反らしてしまった。
あれ?微笑むのは失敗だったかな
自分のほっぺをふにふにしてみる。
十「何してんのー?」
雪「ふぇ、」
十四松も真似た