第17章 寒い
翌日、猿比古にもらった服を着て出直した怜。
怜「結局、誕生日プレゼントも買ってない・・・。」
キョロキョロとしながら歩いていると、大きなクマのぬいぐるみを店先に置いている店を見つけた。
カランカランッと扉を開けて入ってみると、そこには多くのぬいぐるみ。
怜「・・・これ、アンナみたい。」
真っ白な体で赤い目の大きなウサギ。タレ耳だ。
怜「これにしよ。」
決めると、すぐにレジに回し、宅配を頼んだ。
前日の夜に届くようにして、宛名は櫛名アンナ。送り主はミツキ。BAR HOMRAに送ってもらう事にした。
ミツキという人物は当日行けないのだから、これくらいならしでもいいだろう。
ブラブラとまた町を歩く。
服は何がいいのだろうか。
怜はビルの屋上にいた。
店員に勧められるがままに買った服。
悪くないとは思うので、これで行こう。
空を見上げると暗くなり始めていた。
いろんな建物から赤い光が発せられる。
怜「・・・キャンドルか。」
この景色を写真で撮ったら綺麗なのではないか?
怜「・・・端末忘れた。」
メガネにはカメラ機能が残念ながらついていない。
怜「・・・明日来よう。」
12月5日の夜はこうして終わった。