第16章 冬
冬が来た。
怜は御柱タワーから空を見ていた。
きたる11月07日、猿比古の誕生日である。
今年の誕生日プレゼントはどうしようか。
会いたいけれど、きっとひこは仕事がある。
誕生日プレゼントだけは渡したいと思ってる。
怜「去年はマフラーだったしなー・・・。」
そういえば、職場のパソコンが使いづらいと言っていたような?
怜「・・・最新機種の高性能パソコンをカスタマイズかな。」
誕生日まであと3日。
すぐに取り揃えて始めなくちゃ。
二日と半日。怜は御柱タワーの自室から出てくる事はなかった。
怜「・・・出来た・・!」
出来上がったのはノートパソコン。
電池の持ちが良く、サクサク動くように部品を選んで注文し、自分で作りあげた。
怜「シンプル・イズ・ベスト、だよね。」
設定も全てシンプルに。
怜「・・・ラッピングしなきゃ。」
慌ててラッピングして、怜は準備をして出かける。
あと半日でひこの誕生日だ。