第14章 遭遇
少女はBAR HOMRAに立ち入った。
大人っぽいオシャレな空間。やはりバーなだけあって落ち着いた空間だ。
「いらっしゃい・・・て、十束。今日は遅かったなぁ。」
多々良「草薙さん、オレンジジュースとかあったりしない?」
草薙「あるけど・・どないしたん?」
多々良「この子に助けてもらったから、お礼したくて!」
パッと草薙の前に出される少女。
草薙「!自分・・・昔アンナと伏見が連れて来た子やな?」
あぁ、きっと騙す事は出来ないのだろうな。なんて怜は思い、頷いた。
草薙「・・・オレンジジュースでええか?他にもココアとかあるけど、どないする?」
怜「何でもいい。」
草薙「さよか。用意したるから適当に座りぃ。」
十束は怜をひょいっと抱えてカウンター席に座らせる。
多々良「何々?この子、伏見とアンナと知り合いなの?」
草薙「随分前にアンナがおらんくなった日あったやろ?その日、この子を迎えに行くために伏見に会いに行ったらしいわ。」
多々良「伏見に、ねぇ・・・。そういえば、俺君の名前知らないや。」
草薙「俺も知らんなぁ・・・。あ、俺は草薙出雲ていうねん。よろしゅうな。」
怜「・・・ミツキ。」
多々良「へぇ・・ミツキちゃんか、可愛い名前だね!!」
草薙「ほなミツキちゃん、質問してええか?」
怜「・・・なに?」
草薙「ミツキちゃんはストレインか?」
怜「・・・いいえ?」
草薙「じゃあ何であの施設に?」
怜「定期健診。・・逃げ出したけど。」
草薙「・・・そういや普通の子も請け負ってたな・・。」
多々良「あ、じゃあミツキちゃん、この前も今日も、追いかけられた時に怯えてはなかったけど、何で?」
怜「何で怯えるの?」
多々良「・・・怖くないの?」
怜「怖くない。」
草薙「・・・肝の据わった子やなぁ。」
カチャリと怜の前に置かれたミックスジュース。
草薙「ミツキちゃん、遅うなったけど、十束を助けてくれてありがとう。心配しとってん。」
怜「・・・たまたま居合わせただけだから。」