第8章 紅
研究員に居場所がバレたが知ったこっちゃない。
アンナと二人で施設内を駆け巡る。
怜「アンナ、しっかり抱き付いててね。」
そう言われたアンナはこくりと頷いて、怜の右腕にしがみつく。
ここは4階。後ろには窓。正面には研究員。
アンナは怜が何をするのか察した。
「さぁ、もう逃げられないぞ!」
怜「下品。」
怜はアンナを抱えて窓から飛び降りた。
スタンッと地面に着地すると、人込みに紛れて姿をくらました。
怜「・・・じゃ、服探ししよっか。」
アンナ「いいの?」
怜「いいよいいよ。どんな服がいい?」
アンナ「・・・これの、赤。」
アンナの着ている服はいわゆるロリータファッション。これの赤という事は、ゴスロリになるのかもしれない。
怜「・・・よし、じゃあそれっぽいとこ行こうか。」
あまり部屋から飛び出さない怜には方向感覚なんてものは分からないが、歩き始めた。
アンナは怜の隣をてとてとと歩く。