第28章 帰還
多々良「・・・当たり前だよ・・!!吠舞羅の人達に会えて、俺は嬉しかった。幸せだった!・・・無色の王に撃たれた時はもう会えないと思ったけど・・でも、俺は生きてる。生きて、怜に会えた。」
ニコリと多々良は笑って仁多に言う。
仁多「・・・そっか。」
仁多も多々良に向かって笑いかける。
多々良「・・・?仁多??」
仁多「悪ぃ、多々良。俺・・・お前をこの下に行かせるわけにはいかないんだわ。」
スクッと仁多は立ち上がると多々良の方へと身体を向ける。
仁多「俺も一応、緑のクランズマンらしいからな。」
バチバチッと仁多の足元に緑の電気が走る。
多々良「・・・仁多とは、戦いたくなかったんだけどなぁ。」
仁多「じゃあ、お前がこっちに寝返ればいいさ。」
多々良「残念だけど、俺は緑のクランズマンにはなれないな。」
仁多「そうだろうな。だってお前は、女王のクランズマンだ。」
ぶわりと多々良の足元から黒い炎が燃え上がる。
多々良「怜を返してもらおうか。」