第25章 時間
ピクリと、その質問内容に静かになった会場。
『おやおやおや・・・会場の皆さんお気になさっていたようですねぇ。では、眼帯を外しましょうか!』
舞台の端に立っていた、怜をここへ連れて来た男がやって来た。
『この美少女のつけている眼帯の下には、一体何があるのか!』
男は籠の隙間から手を伸ばして怜の眼帯に手を伸ばす。
怜「!やっ・・・!」
男「!・・・お前が嫌がるなんて、随分と隠したいようだな。」
違う。違う違う。
怜「嫌・・・っ!!」
そんな怜もお構いなしに眼帯に触れる。
嫌だ、触るな。これは、ひこに貰った物なのに・・・!!
しかし、いくら逃げようと怜は鳥かごの中。逃げる場所もなく、あっけなく眼帯は外された。
男「!?お前・・・その模様・・!!!」
バァンッ!!!と開かれた扉。
「ミツキ!!!!」
怜「・・・み、さき・・?」
美咲を筆頭に、アンナ、草薙、鎌本と吠舞羅の人々。そして、十束多々良。
多々良「遅くなってごめん。」
怜「・・・へーき。」
怜は静かに下を向く。
髪で、模様は隠れるだろう。
会場にいた大人たちは吠舞羅の連中に驚いて逃げ惑う。
出雲「客の皆さんがさっさと出ていってくれて助かるわぁ・・・。客は外で構えてる青服が逃がさんやろしな。」
美咲「てめぇら・・・ミツキに手出してタダで済むと思ってねぇよな?あぁ!?」
ユラユラと赤い炎が見える。
アンナ「ミツキを・・・返して!!」
建物の上には、赤いダモクレスの剣。
「「「No Blood!!No Bone!!No ash!!!!!」」」