第24章 緑色
何処まで手をかけていいのかしら。
なんてぼやく怜。
彼女の周りには機械しかなかった。
ウサギ「お嬢様、そろそろ昼食のお時間ですが・・。」
怜「サンドイッチ。甘いの。」
ウサギ「かしこまりました。・・・それと報告が。」
怜「何?」
ウサギ「青の王がタワーに入りたいと。」
怜「あー・・・石盤タワー内だしね。いいよ別に。」
ウサギ「・・・お嬢様は如何なさるのですか。」
怜「部屋はいつも通り隠しといて。そうね・・・街にでも出ようかな、久々に。帰ったら連絡。」
ウサギ「かしこまりました。・・・緑の連中が貴方を探し回っています。お気をつけて。」
怜「ありがと。」
少女は歩いている。
大きなぬいぐるみを抱きしめて。
怜「♪~♪♪~。」
右目には眼帯。
ひこに、会いたいなぁ。
怜「・・・でも、仕事中だもんね。」
怜はてとてとと歩く。
後ろから歩いてくる足音に気付きながら。
ある程度の路地裏に入った辺りで怜はくるりと後ろを向く。
怜「バレてるからやめてもらっていい?」
出て来たのは八田美咲、鎌本だった。
美咲「・・・一人で出歩くなよ。危ないだろ。」
鎌本「八田さん、この子誰っすか?」
美咲「あ?お前知らなかったか?」
怜「・・・美咲?」
美咲「おぅ。久しぶりだな、ミツキ。」
随分と久しぶりに会った気がする。
美咲「吠舞羅に来いよ。アンナもいるぜ?」
吠舞羅には、多々良がいる。
怜「・・・ううん。行かない。適当に時間潰して帰る。」
美咲「・・・分かった。んじゃ、俺がその時間まで一緒にいてやる!」
鎌本「八田さん!?」
怜「いいの?」
美咲「おぅよ!ゲーセンでいいか?」
美咲と時間をつぶす事になりました。