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白いアリスは彷徨う

第24章 緑色















以前までなら、十束多々良はいろんな処にふらりと出かけていたはずだ。




そう、あの御柱タワー襲撃以前までは。












怜「・・・多々良?」
多々良「ん?なぁに??」
怜「・・最近出かけないけど、体調悪いの?」





多々良は少し顔を歪めた。

気になる事はまだある。





怜「多々良、怪我してるよね。」






少しだけど、血の匂いがする。









多々良「・・・本当、怜には隠し事出来ないなぁ。」




スッとめくられた袖。




小さな切り傷に始まり、青い痣も見受けられた。





怜「・・・。」

多々良「・・あの時以来ね、jungleの子に追いかけ回される事が増えちゃって。」
怜「・・・あまりにも多々良が捕まらないから気絶させようとして攻撃してくるワケか。」
多々良「簡単に言うとそんな感じ。街に出る度に追いかけられるから、ちょっと自粛しようかなーって思って。」




怜は端末を取り出す。
いつも所持している端末ではなかった。







怜「・・・十束多々良、3万ポイント。」
多々良「へ?」
怜「尚、このポイントは十束多々良を生存させたまま捕獲した場合のポイントであり、撃破はポイント獲得に含めない。・・・つまり、ポイントを稼ごうとする人間には格好の餌食ね。」
多々良「あ、あはは・・・。」


怜「他にもセプター4や吠舞羅の人達もポイントついてる。」
多々良「・・・何で俺だけ捕獲?」
怜「覚えは?」
多々良「・・・ない事は、ない。」

怜「いつ?」



多々良「・・・御柱タワー襲撃の時、かな。やっぱり。」






・・・実に興味深いですね。紫、彼を連れて帰ってきてください。



彼はまた後日です。








怜「・・・その後日ってのが、明らかに今じゃん。」
多々良「だよね・・・。」
怜「・・・ムカつく。」
多々良「・・・えーと、怜ちゃん?」
怜「絶対アイツの作戦になんか乗らない。」



多々良「???」









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