第1章 クラスメイト
「おー?やっぱ早朝練かぁ。」
(……誰……?)
ガラッという音を立てて体育館の扉を開けたのは、落ち着いた雰囲気の先輩だった。
……割とイケメン。
「菅さん……!!」
「おーっす。あ、その子誰?」
「あ、加賀花乃です。今日は偶然朝影山君たちと会ったので、練習の様子を見学させてもらっています。」
「ふぅん、そっか。加賀さんみたいな人がマネージャー来てくれたら、この部活のマネージャーって完璧じゃん。」
「あ、有難う御座います!」
「っていうか、なんで菅さん……」
田中さんがそこで、改めて驚きを口にした。
「だってお前、明らかに昨日変だったじゃん。いつも遅刻ギリギリのくせに、鍵の管理申し出ちゃったりしてさ♪」
「なっ!」
「はは。ダイジョブダイジョブ。ダイチには言わない。」
(大地?)
すると、菅さんと呼ばれた人は私の様子に気づいたようで……。
「大地っていうのは、この排球部の部長。すっごく優しいけど怖い奴。」
「えっ……。」
思わず冷や汗が背中を伝う。
「ま、いいっしょ。それよりもなんか秘密特訓みたいでわくわくすんねー。」
その言葉を聞いて、みんな安心したように息を吐いた。
よっぽど部長さんにばれるのが怖かったのだろう。
「加賀さんも土曜日の試合見に来なよ。あ、俺の名前は菅原孝志です。よろしくね、加賀さん。」
「よろしくお願いします、菅先輩。」
お互いににっこりと笑って挨拶をする。
……といっても、私はこの部活のマネージャをすると決まったわけではないのだが……。