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彼、攻略方法検索。 【ハイキュー】

第2章 知り合い



影山君の王様としての話は聞いた。

自分がその場面に居合わせなかったことが、なんだか悔しかった。



試合は影山君と翔陽君のコンビネーション攻撃で決まり、点が入っていった。


蛍の悔しそうな顔が笑える……っと、その私の心の家がわかったのか蛍が睨んできた。


それにしても、影山君たちのスパイクが決まったときの笑顔が……こっちも嬉しくなるほど清々しい!


そして、結構僅差ではあったけれども影山君たちが勝利した。


田中先輩の偉そうな態度が、ここではすごくうけて笑ってしまった。




「ったく、卑怯技デショ……。」

「まぁまぁツッキー。そう怒らずに。」

「ま、王様だしね。あのくらいできても当たり前かー。」

「蛍。」


私は思わず声をかけた。

蛍が嫌そうに私の方を振り向く。


「なに。」

「いい加減、それやめたげてよ。」

「やだ。ってか、なんでやめなきゃいけないわけ?意味わかんないし。」

「ツッキーってば……。」


山口君だっただろうか。

蛍といつも一緒にいるけれど、疲れそうだな……。


「月島ぁ!」


翔陽君が元気まだ余ってます的な感じで握手を求めてきた。

影山君はまだ蛍を睨んでいるけれど、翔陽君に連れられてるからなのかおとなしい。

蛍は懲りずにまだ仲良くしようとはせず、翔陽君が飛び跳ねてまで求めてくる握手をよけていく。

ついに捕まった手は、痛かったようで震えていた。

(ざまあ!(笑))

『キッ!』

蛍の視線が痛い。


「あ、そうだ。加賀さん!」

「ふぇ?」


私は急に影山君に名前を呼ばれて思わず素っ頓狂な声を上げた。


「加賀さん。ちょっと話あるんだけど、いいっスか?」

「あぁ、うん!」


影山君が連れてきたのは体育館裏。


「あ、あの。この試合どうでしたか?」

「え?うん、すごかったよ。」

「あ……えっと、そうじゃなくて……。お母さんでしたっけ?あの人バレーについてなんか知ってそうだったから、加賀さんも何か聞いてないかと思って……。」

「あーごめんね~。お母さんは蛍の試合を見に行ってるけど、私は何も知らないんだ~。」


(蛍の試合、私が見に行くはずないじゃん。)

すると、影山君は何やら独り言を始めてしまう。

さっきの試合について専門用語を使っていて全然わからなかった。

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