第1章 クラスメイト
「じゃあ私は、クラスにも排球部いるし爽やか系のイケメンを狙って影山と同じ部活に入ろうかな~♪」
「マネ……ってことっスか?」
「YES☆」
「え~?玲奈ってば決めるの早くない?」
「早くない。影山だってもう決めてんじゃん。」
「そういう問題じゃなくて……。」
「爽やか系の先輩は私が狙うぜ♪」
「……もぅ……。」
私はため息をついて、改めて頭を回転させる。
(排球部に入ろうとすると、怖い部長がいるっていうし、何より美人の先輩を比べられちゃうのが嫌だな……。玲奈ぐらいの可愛さがあったら私だって……。)
あれ?なんで入りたいんだろう?
今思ったことをかき消すように私は頭をぶんぶんと振った。
(とにかく、排球部だと玲名とかぶる!好みがかぶる!それに今思い出したけど、排球部っていえば、アイツも入るんじゃん……。)
私はとにかく毒舌がムカつく奴の顔を思い浮かべた。
(何組か忘れたけど、同じ年だから多分会うことになるよな~。いつ以来……?小学生以来かな。)
「花乃、何黙り込んでんの?」
「あ、ううん。なんでもないっす♪」
「んだよ~。気になるだろ~?」
「へへへ~。秘密~☆」
「可愛いなぁ!こんにゃろ。そういう奴にはこうしてやる~♪」
「きゃああああぁぁああああっっ!!くすぐっ、くすぐったいってば!!(泣)」
私は半泣きになりながらこちょこちょ攻撃から逃れようとする。
部活のことを考えている暇もなかった。