【R18 ハイキュー!!】【短編】烏養繋心のファーストラブ
第1章 烏養繁心のファーストラブ
「悪かったな。老けてて……まわりに心配かけるヤツが多いんだよ」
別に、心配してくれなくていい。
そういう保護者っぽさ……好きになってもダメなんだって、自覚させられる。
私は、やっぱり、大地にとっては、ただの……
「……じゃあ、烏養さんと会ってて、セックスしてきたって言えばいいの?」
「……」
大地の顔がこわばったのがわかる。
きっと、今、私のこと軽蔑してる……
それでいい。
どうせダメなら、とことん嫌われたい。困らせたい。
困らせたときだけ、大地は私を気にかけてくれる。
「……おまえ、なんか買うんじゃなかったのか」
「え……」
「早く買ってこい。待ってるから」
肩を押される。
そうだった、何か食べるもの買うつもりだったんだ。
サンドイッチとペットボトルを買って出てくると、
「行くぞ」
大地が先に歩き出す。
「おばさんたちには遅くなるって言ってあるのか?」
「今日2人とも夜勤でいないから」
「一人で大丈夫か?」
「別に。いつものことだし」
小さい頃は大地の家で泊めてもらったりした。
そういう付き合いがなくなったの、いつからだっけ……
少なくとも、私が大地のコト好きだって自覚する前には、大地との距離が遠くなってた気がする。
「……烏養さんのところに泊まったりもするのか?」
「烏養さん、実家暮らしだよ」
「……じゃあ、」
「ホテルとか、車の中とか、外とか……」
「おまえさ、」
「どこでセックスするか、でしょ?」
まただ。大地の眉間にしわ寄せた苦い顔。
最近、そういう顔しか見てない、私。
結には、笑った顔してるくせに……
「大地、なんで私と烏養さんのこと、そんなに訊くの?」
「気になるからだよ」
「それっ、て……」
「幼馴染がなんか高校生にあるまじき生活に陥ってるんだぞ、そりゃ気になるだろ」
あ、そういうこと。やっぱり。
「変なの。私が烏養さんとどうなろうと、別に大地には関係ないでしょ」
腹がたつ。
見当違いな心配。
「関係ないかもしれないけどさ……俺はあんまり賛成できない」
大地の足が止まる。
「私が学生で烏養さんが学校関係者だから?」
「……違う」
「じゃあ……なに?」