【R18 ハイキュー!!】【短編】烏養繋心のファーストラブ
第1章 烏養繁心のファーストラブ
「……悪かった。今日はし過ぎた」
いつもなのに。
「おまえ、いまいつもなのに、とか思ったろ」
家まで歩いて10分ぐらいの角で車を降りる。
「家まで送ってくぞ」
「いい、コンビニ寄りたいから」
「わかった。気を付けて帰れよ」
烏養さんの顔は、もう保護者の顔。
バレー部のコーチ。
坂の下商店のお兄さん。
私を抱いてるときの顔とは違う。
車の中で裸になってぐちゃぐちゃになった私の後始末をしてくれるときの顔とは違う。
私のナカで何度もイきまくるときの顔とは違う。
私は……どっちの烏養さんを見てるんだろう……
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コンビニに入ろうとしたら、ちょうど誰か出てきた。
同じ烏野の制服。
あ……。
「お、今帰りか」
「大地」
今、一番会いたくない人……
「こんな遅い時間になにしてんだ」
コンビニの壁時計を見る。21時を回ってる。
気が付かなかった。
「大地だって」
「俺は部活の自主練」
「え、でも烏養さん……」
「今日はもともと部活ない日だからコーチは休みだぞ……って、また烏養さんといたのか?」
急に大地の目が厳しくなる。
「……別に、違うけど」
「嘘つけ、一緒にいたんだろ」
「なんで……そう思うの?」
「おまえ、シャツがすげぇ皺寄ってる」
「……っ!」
「ったく、……」
呆れた声の大地は、まるで保護者みたい。
大地は昔から私の保護者っぽい。
同じ年なのに、お兄さんみたいな。
小さい頃に、うちが大地の家の近くに引っ越してきて、家族ぐるみの付き合いを始めたときから。
「おまえさ、烏養さんと……」
「なに?」
「……そういう関係だったりするわけ?」
「そういう関係って?」
大地の聞きたいことはわかってる。
けどわからないフリするしかない。
だって、大地はそういうの、好きじゃない、きっと。
高校生がすごく年上の男とセックスするとか。
「セックスなんて誰でもしてるし」なんて軽い屁理屈は通じない。
まして、付き合ってもないのに寝てるなんてこと自体、大地の常識範囲外のこと、だと思う。
大地、真面目だから……
「前から聞きたかったんだけどさ、なんで、烏養さんなんだよ」