My important place【D.Gray-man】
第42章 因果律
「そういや二人の馴れ初めってなんなんだ? 任務じゃよく組まされてるが、お前ら仲悪かっただろ」
あ、やっぱりそう見えてたんだ。
流石ジジさん。
小さい頃から私達を見ていただけある。
「どーせ頭叩かれ過ぎてネジが一本抜けちまったんだろ…まさかアイツなんかに染められるとはな…」
「…人を欠陥品みたいに言うのやめてくれないかな」
大きな手で私の頭を撫でながら、ぐぅっと悔しそうに唸るバズ。
心配してくれるのは嬉しいけど、それ結局私の想い全否定だよね。
ユウのこと嫌ってるのは知ってるけど、何もそこまで言うことないんじゃないかな。
「バズもきちんと話してみればわかるよ。ユウにも良い所あるから…って何その顔」
「……今の空耳か? ジジ」
「残念だな…諦めろバズ。雪は本気だ」
驚愕の顔で私を見てくるバズの肩を、心底同情する顔でジジさんが軽く叩く。
え、何その反応。
本気じゃ悪いわけ。
確かに私も以前ならユウの良い所なんて見つけ出せなかったけど、人は変わるものなんだよ。
大なり小なり。
だからその反応やめてくれませんかなんか気に障る。
…というかジジさんとバズ、いつの間にか仲良くなってる気がする…まぁ良いことだけど。
こんな独房で共同生活を強いられてちゃ意思疎通もできるのかな。
あ。
じゃあユウとアレンも一緒の部屋に寝泊りさせれば──
「……血を見るな」
や、多分戦争だ。