My important place【D.Gray-man】
第42章 因果律
指先に止まった小鳥の体を、片手で優しく握り込む。
首を傾げる動作を繰り返すものの、暴れる仕草は見せない。
"従順な飼い鳥"だ。
そこに抗う意志など、そもそも疑問すら、もうこの鳥の中には欠片程もない。
片手で握り込んだまま、指先を羽の隙間に差し込む。
そうして疑問を抱くことなく、羽を休めにきた所へ。
パキッ
「ピギッ!」
優しく優しく、こうして翼を折ってしまえばいい。
そうすれば、ほうら。
もう何処にも飛んではいけまい。