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My important place【D.Gray-man】

第41章 枷


──────────

「成程…ルパンが狙ったのはその宝の情報という訳か…」

「彼が言っていたことが本当なら、ですけど」

「うむ。捕まる危険を冒してまで君に会いに来ていた男だ。恐らく君にルパンが話したことは真実だろう」


 なのかなぁ。

 ユウにもう片腕に負った怪我を手当てしてもらっている間に、言葉をまとめてルパンのことを伝えれば、大きく頷きながら銭形警部は厳しい表情を見せた。


「にしてもやはり不二子も絡んでいたか。その分だと宝がフランスにない限り、国外へ逃亡している可能性は高い」

「…すみません。みすみす逃してしまって…」

「いや、君が悪いことなどなにもない。寧ろルパンに都合よく利用されたんだ。変にまた手を出されはしなかったか」


 あ、出た。
 銭形警部のカリオストロ発言。

 心配して尋ねてくれているんだろうけど、その言葉に腕に触れていたユウの手がピクリと止まったのが見えて、内心冷や汗。

 "また"とか言わないで下さい、二度目じゃないから。
 今回が初だから、手を出されたのは。


「何もされてません」

「……」


 取り繕うように笑って応えれば、目の前の無言を貫くユウがビシビシと強い視線を投げかけてくる。
 "本当かよ"って疑ってる目で。
 ああ、視線が痛い。


「ならいいが…あれは底が見えん男だ。気付かないうちにまんまと話術にハマることもある。もしかしたら──」

「銭形警部」


 いい加減カリオストロから離れてほしいのと、目の前のユウの視線が痛いのとが相俟って。
 気付けばその言葉を途中で遮っていた。


「大丈夫です。私の心はルパンに盗まれる前に、とっくに別の人に奪われてますから」


 目の前に座っているこの人に。

 はっきりそこで名を出すのは恥ずかしくてできなかったけど、充分それで伝わったはず。
 ビシビシと痛い程に感じていたユウの視線の圧が少し和らいだ…気がした。
 多分。

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