My important place【D.Gray-man】
第40章 パリの怪盗
「……」
パリ随一の名所であり人気スポットであるルーブル美術館。
そんな所でぎゃあぎゃあ下ネタで騒げばどうなるか。
「……何やってんだ、お前さん達はよ」
あっという間に警備員に捕まって外に放り出された私達を迎えて下さったのは、心底呆れ顔した次元大介様だった。
「なはは~、つい熱くなっちまった」
「…私は被害者です」
私は悪くない。
ええ断じて悪くない。
セクハラに巻き込まれた寧ろ被害者です。
「次元だって胸は感度が一番だと思うだろ~?」
ってまだ言うか!
「感度?…ついでに健康肌が好みだな、俺ァよ」
ってアンタもか!
見た目ハードボイルド系なのに!
「そう怖い顔すんなって雪。感度は胸の大きさ関係ねぇんだし。しっかり恋人に揉ませてやんな」
「いい加減セクハラやめ…って、」
なんで当たり前に知ってるの。
恋人云々な話なんてしてないのに。
思わずルパンを凝視すれば、にひっと笑われた。
「そんな堂々と所有物の印付けられてちゃあな。周りに言いふらしてるようなもんだぜ」
「っ…!?」
トントンとルパンが指先で叩いたのは、自分の耳の付け根。
ジジさんの時は虫刺されで通ったのに。
思わず反射で首を押さえればあの次元までも、にひりと口元に笑みを作った。
「へえ。お盛んなこって」
「違っ…何もやってません!」
未遂だから!
私から奉仕はしたけどヤられてはないから…っていい加減セクハラこれ!
「やー、しっかし雪ちゃん恋人いたのね~。ざーんねん」
「思ってもないこと言わないでよっ私より不二子ちゃん好きの癖に!」
「うぇっ。ルパンお前、不二子のこと話したのかよ」
「あらー…しっかり覚えてんのね、雪ちゃん…」
そうして美術館の前で三人、あれやこれや騒いだ結果。
再び警備員の方に厳しーい忠告を、5分後きっちり頂きました。