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My important place【D.Gray-man】

第40章 パリの怪盗



「そーそれそれ。その"いのせんす"ってぇの、一体どういう代物なんだ?」


 にんまりと笑いながら、ルパンが問いかけてくる。
 その笑顔は好奇心の塊そのもの。


「それは──」

「イノセンスは宝石なんかじゃないよ」


 目線はルパンを捕らえたまま、説明しようとしたジジさんを片手で制す。
 万が一この大泥棒がイノセンスに興味を持ってしまったら、私達の障害になってしまう。


「貴方には価値あるものじゃない」

「ありがた~い助言だけどよ。何がどう価値あるか、それはオレ様自身で見極めさせてもらう」


 だから尚のこと駄目なんだって。
 ただの泥棒なら目に止めなくても、この頭の切れる大泥棒には利用価値があると思われてしまうかもしれない。


「……じゃあ返してよ、それ。そしたら教えてあげないこともないけど」


 強きの笑みを見せてくる大泥棒をジト目で睨み返して、手首を指差す。
 そこにはユウから預かってる数珠が、未だにはめられたままだった。


「そいつァ無理な話だ。これは"担保"みてーなもんだからな。怪盗Gを捕まえたら返してやるよ」

「……」

「雪ちゃん、顔こっわ~い」


 貴方が怖くさせてるんでしょーがっ


「じゃあこっちも同じ。それ返したらイノセンスのこと教えてあげる」


 それまでは絶対に教えない。
 そう目で語るように睨んでやれば、はいはいと軽く両手を挙げて笑われた。


「まぁ今はお互いに休戦協定といこうじゃねーか。狙いは怪盗G。それだけだ」

「それならまずは情報集めないと…」

「次の予告状はまだだしなぁ」


 盗聴ゴーレムを手に溜息をつくジジさんに、何故かルパンはにぃっと歯を見せて笑い返す。
 何?


「それならもう目星はついてんだなァ、これが」


 え?











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