第2章 バニラアイス1つ目
及川side
『さあ、どうだい、私の人生は!!』
及「なんか嘘みたいなすごい話だよね」
『...え?』
及「え?何が"え?"なの?」
『い、いや、嘘ってばれてるからえっ、と思って...』
...ん?
及「嘘なの今の話?!」
『表向きな理由ってやつだよにひひっ♪
本当のお話は、もっと複雑なんだよ?』
及「ホントのコト教えてよ...」
『うん、とーるだからいいよ!うそってばれちゃったし!
まあ、お母さんのこととお父さんのことについてはほんとなんだ。本当は、お母さんは私を手放したんじゃなくて、日本に留学させてるんだ。結構長くこっちにいるけどね?
6歳まではオーストリアのウィーンってとこでピアノとかについて習って、その後はお母さんが日本の音楽に触れて欲しいっていって、親戚のいる東京にわたしをおくりこんだ。
でも、親戚の人は意地悪で、家に入れてくれなこともよくあった。そんなとき、助けてくれたのがてつろー達なんだ...
そして、ついに親戚はわたしを九州に住ませ始めた。そして、つぎはここに住まされてるってことだよ!』
及「どっちにしろ複雑すぎるからね...」
『そ、そうかな?!でも、私は今楽しいから、別にいいんだ!!とーるがおるしお菓子もあるし♪』
そういって抱きついてくる。
可愛すぎかよ...
過去のことは、複雑だった。