虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】
第7章 ゴーゴンの覚醒者
世の中には奇妙な偶然というものがある。
「おい待てよ・・・その別名って・・・」
『私と一緒・・・』
エースは海の真上でストライカーを止めた。
目を見開いている。
「ゴーゴンって何だ?」
アリスは書かれていることを読み上げた。
ゴーゴン:メドゥーサの姉で同じく髪を蛇のように変えられた。また、髪色は金色で長髪だったとされる。
目は妹のメドゥーサ同様赤色をしている。
覚醒者:覚醒は3段階に分かれており、完全覚醒しても髪は蛇にならない。
また、ゴーゴンに完全覚醒すると元に戻れなくなる。
第一覚醒では右目がゴーゴンのように赤く染まる。
力では数々のものの”核”を握れるようになる。
但し、限度有り。
第二覚醒では髪が意思をもつように動く。
この髪は覚醒者の意思に従う。
第二覚醒中のゴーゴンの覚醒者の顔を見ると、ゆっくりだが足から石に変わっていく。
第一覚醒にそれがプラスされる。
但し、体力の消耗有り。
完全覚醒では両目が赤く染まり髪もより金色になる。
覚醒者の顔を見ると瞬時に石に変えられる。
そして握れる核の限度が無限になる。
体力の消耗もなくなる。
また、”世界の核”を手にすることができる。
世界を滅ぼす覚醒者といわれたため、オールコック・アイリスは捕らえられてすぐに処刑されたという。
オールコック・アイリスは第二覚醒をする前に殺されたと言う。
生まれ持ったのではなく、衝撃から覚醒力を手に入れたという。
『何これ・・・』
「・・・」
全てが全て当てはまっているのではないか。
もしかしたらアリスは・・・。
『私は・・・ゴーゴンの覚醒者なの・・・?』
「ちょっと見せてみろ」
エースは本を手に、目を細めて読んでいる。
まだ、続きがあった。
オールコック・アイリスは捕らえられた後、力を利用され続けた。
だが、それを拒んだことが処刑のきっかけとなった。
また、当時懸賞金は懸けられず、生け捕りを命じた政府が直々に捕らえたという。
「ゴーゴンの覚醒者は金髪に藍色の目をしている・・・」
『まさに私よ』
「ゴーゴンって・・・」
『もしかしたらオールコック・アイリスの生まれ変わりかもしれないわ』
「有り得ねェ」
そんなことが・・・こんな偶然があるわけねェよ。
ゴーゴンの覚醒者ねェ。