虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】
第6章 砂漠の国と
ルフィとエースは兄弟で会話中。
アリスは麦わらの一味であるナミと、アラバスタ王国の王女だというビビと話していた。
「エースくんとはどこで会ったの?」
『ヒューマンショップよ、彼が私を買ったの』
「奴隷制度・・・だったかしら?」
ビビが悲しそうに言った。
王女ともあれば奴隷というものを見たことがあるのだろう。
『私はエースに出会わなかったら今頃・・・』
何故かそれを考えると辛くなる。
出会わなかったら・・・なんてこと考えたくない。
出会ったからこうしていられるんだから。
「エースくんとの関係は?」
『え゛』
「それは私も興味がありますね」
『は?ちょ・・・』
何と言えばいい?
別に正直に言ってもいいのだが・・・。
私はエースの何?
エースは私をどう見てる?
さっきは仲間って言ったけど、私はただの仲間なの?
「どうしたのよ!?」
『私ってエースの何なんだろう?』
「?」
『ほらさ、自分はこう思ってても相手がどう思ってるかなんて分からないじゃない』
「なるほど」
「じゃあ、あなたはエースくんをどう思ってるの?」
『愛してるわ』
顔色を変えずに平然と答える。
代わりにビビが赤くなった。
「すごいですね、そんなこと平気で言えるなんて」
「よく言うわねー」
『そう?何、みんなこういうの恥ずかしいって思うの?』
「普通は、ねェ、ビビ」
「そうですね」
そうだったの!?
私とんでもないこと普通に言ってたなんて・・・。
その時、一段と強い風が吹いてアリスの髪が隠していた首元を曝け出した。
首元には昨夜の赤い痕が残っているのだ。
「綺麗な髪ですね・・・」
『そ、そう?』
「そこじゃないでしょ!ね、首についてる赤いのってもしかして・・・」
『ッ!!』
「??」
ビビだけがハテナを頭に浮かべている。
アリスは慌てて髪で首を隠した。
「すでにそんな関係になってたなんて」
「そんな関係?」
『こっ、これには事情が!!』
「でもしたことは変わりないんでしょ?」
『そうだけど・・・』
その後、ナミの質問攻めにあったことは言うまででもない。