• テキストサイズ

虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】

第6章 砂漠の国と


「そういえばお前には兄弟はいないのか?」



エースが持ちかけた質問に、アリスは俯いた。



『たくさんいたわ、でも半分しか血は繋がっていないの』

「そうなのか」

『私の母は私を産んで死んだから・・・』

「じゃあ残りってのは、」

『継母の子よ、みんな仲良くしてくれたわ』

「もしかしてその髪色って・・・」

『実の母から私だけが受け継いだものなの』



だから髪色を嫌っていたんだ。

自分だけだったから。

周りのきょうだいはみんな違ったから。

エースは前を向いて言った。



「でもやっぱ俺はその色好きだな」

『そう・・・』

「特別な色な気がするんだ、太陽見てェでよ」

『太陽・・・?』

「おう!」


あなたの方が太陽よ・・・。

アリスは密かに思うのだった。

長く伸びたブロンドの髪が、風に靡いている。

キラキラと光を反射してより一層美しい。



「おっ、見えた!」

『ほんとだ、早く会いたいな』

「ルフィに?」

『うん』



どんな弟さんだろう。

さっき見たけど状況も状況だったし。

ストライカーを船に寄せていると聞こえてきた声・・・



「今やったら俺が勝つ!!」

「どんな根拠だよ・・・」

「ルフィの奴・・・好き勝手言いやがって」

『あぁ、待って!!』



エースが飛び上がって甲板に背を預けているルフィにぶつかった。



「エース!!」

「よう!」

『ちょっとー!』



アリスは仕方なく力を使うことにした。

海に向かって手を伸ばした。

アリスはエースのように飛び上がれない。



『flumearta・kruders』フォルマータ・キルディス



海の一転が淡い赤色に光った。

アリスはその上に足を置いた。

凍っているわけでもないのにカツンと音が鳴った。

そしてその光は水柱となって高さを増していった。



「あ!アリスを忘れて・・・っておい!!」

『酷いじゃない!!』

「すげー!」



アリスは水柱から降りた。

途端に水柱は消えてしまった。



「紹介するよ、俺の仲間だ!」

『オルブライト・アリスよ』

「仲間ァ!!?」
/ 74ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp