虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】
第5章 #気づいたら・・・
「今・・・お前をッ・・・」
メチャクチャにしちまうかもしれねェ。
んなこと絶対にしたくない。
分かってくれよ・・・。
『嫌なんて言わないから』
「頼むッ!出てってくれ・・・」
『好きだから』
「お前を傷つけたくねェんだ!」
『大丈夫』
ふわっと香った石鹸の匂い。
アリスの髪からだった。
「ッ!!?」
『好き・・・』
アリスに抱きしめられた。
媚薬の効果か、アリスの魅力かは知らないが、理性が崩れていく。
駄目だ。
耐えろ。
「離れ・・・ろッ!!」
『怖いって・・・思ってた』
「え・・・」
『身体を許すことが』
「!」
『だから、今までも拒み続けてきた』
「・・・なら!」
『奪っていいよ、私の全てを』
あなたがいい。
あなたになら許せる。
全てを奪って・・・。
大丈夫。
怖くなんか、ないから。
「嫌だ!!」
『何で・・・私が嫌い?』
「違う・・・ッ!」
『仕方なくなんかじゃない』
「壊す・・・」
『何を・・・?』
「お前を・・・壊したくない」
『壊してよ』
「ったく・・・一度くれェ、言うこと聞けってんだ馬鹿」
エースはアリスの後頭部を捕えて口付けた。
『・・ン・・・ア・ァ・・』
なるほどな。
こいつ・・・そういうことか。
何かを確信したのか、エースはニヤッと笑った。
処女だな、こいつ。
なのに強がってたのか。
いい度胸だな。
奪ってやるよ。
『・・・んァ・・・・・』
口を無理矢理開いて舌を押し込んだ。
『・・・!』
その感覚に肩を躍らせるアリス。
口の中を掻き回されて力が抜けていった。
「ヤサシクなんてできねェからな・・・」