虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】
第4章 #大切なもの
アリスは怒りに満ちた目で海兵達を睨みつける。
力こそ出ないが怒りで罵りの言葉を吐き出す。
『この間抜け共が!!正義の味方気取ってんじゃない!!お前らなんかな、誰にも頼りにされない狐だ!!この偽善者!弱いものを守る奴らが弱いもの叩きのめしてなんになる!!消えてしまえ!!!』
「このっ、生意気な口叩きやがって・・・」
「待てよ・・・」
一人の海兵がいやらしい目つきでアリスを見た。
アリスはその視線に背筋を凍らせた。
「この女結構よさそうじゃねェかァ?」
『ッ!!!』
「それもそうだなァ・・・」
「俺らも溜まってるしよォ、いいモンだなァ。」
『ヒッ!!!』
「おい、押さえとけ。」
アリスの髪を引っ張っていた海兵がアリスを羽交い絞めにする。
そして先ほどの海兵がアリスの前に立った。
『イヤッ・・・離してェ!!!』
「いい声だな、もっと啼かせたくなるんだよォ・・・」
ビリリリリッ・・・
アリスの衣服を引き裂いた。
下着が丸見えになっている。
そんな・・・。
こいつらになんて、指一本触らせたくないのに・・・。
体に手が伸びていく。
アリスはめい一杯息を吸った。
『助けてェー!!エースゥゥゥゥゥー!!!』
お願い・・・。
あなたに捧げるから。
この体を・・・。
そう決めていたのに、こんな穢れた奴らの手で・・・。
イヤだ!!
アリスは一粒の涙を零した。
「アリス!!!」
幻聴だろうか・・・。
エースの声が聞こえた。
いや、幻聴なんかじゃない。
エースが走ってくる。
「げっ!火拳だァ!!」
「やべぇぞ!!」
『エースッ!!』
ドサッと倒されて海兵達の逃げるのが分かった。
「おい、鍵を置いていけ。」
「ヒィィィッ!!」
海兵はアリスの枷の鍵を放り投げて即座に逃げて行った。
エースはその鍵でアリスの枷を解いた。
「大丈夫か?」
『うっ、エースッ!!』
アリスはエースに抱きついた。
怖かった・・・。
力が使えずに抵抗すらできなかった。
もう駄目だと思った。
このまま海兵に犯されると・・・。
「服破けちまったな・・・。」
エースはアリスに自らのコートを着せて宿まで運ぶことにした。