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虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】

第4章 #大切なもの


風呂から上がって髪を乾かす。

元々髪は乾きやすい性質だ。

長いが15分程度ですっかり乾いた。

時間はまだあるが他に行く場所が無い。



『エース・・・いるかな?』



アリスは街を散策してみることにした。

エースに会ったらそのまま一緒にいよう。

アリスは買ったばかりのコートを羽織って街中を歩く。

そこら辺から視線が飛び交う。

なるべく気にはしないようにしている。

多分人々の目が行くのはアリスの髪だろう。

こんなにも長く、

こんなにも美しいブロンドの髪。

人々が目を惹かれるのも無理はない。







そんなアリスを影で見る4人の男たち。

アリスが人通りの少ない道へ曲がるのを確認して動き出した・・・











『ッ!!』

目の前に現れた4人の・・・海兵。

「貴様、さっきまであの火拳のエースと一緒にいただろう!!」



見られていたのね・・・。



「貴様の素性は調べさせてもらった!」

『なっ・・・』

「リヴィア王国第一王女オルブライト・アリス!!」



そんなことが調べただけで分かるのか・・・。

アリスは手を前に出した。

いつもみたいに心臓をつぶしてやるわ。



『warlua・vafacku』

「今だ!海鋼石をつけろ!!」



カイコウセキ・・・?

そんなもの聞いたことがない。

海楼石ではないらしい。

色は真っ黒だ。

ガチャン

冷たい音と共にその場に崩れ落ちるアリス。

カイコウセキ・・・って一体。

海兵達はアリスの髪を引っ張った。



「この石はなァ、世界で稀にいるお前のような特別能力者の力を封じるために呪術師たちが作り上げたものなんだよォ」

『何故・・・それをッ!!私の・・力を知っている!!?』

「10年前に起きたリヴィア王国襲撃事件」

「それは世界政府、海軍が仕組んだものなのさ」

『な・・・に・・・!!』

「勢力を持ち始めたリヴィア王国を危険と見做した政府が海賊たちに多額の金を払い、王国を襲わせたんだよ・・・」



悔しい・・・。

アリスは下唇を噛み締める。

血が溢れるが痛みよりも怒りの方が強い。

許さない。



『お前たちにィ!!!・・・何をしたという!!?』

「口を慎めこの女ァ!!」



ドカッ・・・

腹を蹴られて吐血する。

悔しい・・・。
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