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愛儒妖怪 【R18】

第1章 初夜


が静かにうなずく

犬神はを抱きしめるようにするとその体を風が巻き起こる

「ひゃっ・・・」

次の瞬間、はふさふさの毛の中に包まれていた

「・・犬神、様?」

先程の二回りほど大きくなった真っ白・・・というより、銀髪の犬神がそこにはいた

「これが俺の本当の姿だ・・・・」

「・・・綺麗・・・」

は犬神の美しい毛を優しく撫でる

「・・・怖くないのか?」

「なぜ・・・?」

は犬神に擦り寄る

「とても暖かい・・・」

「・・・よせ・・・そなたの匂いが・・・」

「ごめんなさい・・・」

「・・・そうではない・・・犬神といえど、私は男だ・・・
それに・・・の匂いは・・・我慢が効かなくなる香だ・・・」

「私の香・・・?」

「そうだ・・・妖怪を惹きつけるような・・・
たまらなく・・・喰らいつきたくなる・・・」

「香・・・するかなぁ?」

くんくん・・・と自分の匂いを嗅いで首を傾げる

「人間と妖怪の嗅覚は違う・・」

ひゅんっという風と共に犬神は人間の姿に戻る

は犬神にお姫様抱っこされていた

「あっ・・」

「と話すには・・・この恰好の方が都合がいい・・・」

犬神は銀髪で編んだ腕輪をの手首に付ける

「・・・これで俺の匂いがの匂いを消してくれるだろう・・・」

「・・・やっぱり私を守ってくれる・・・」

はぎゅっと犬神の首に抱き着く

「よせ・・・っ、っ・・・」

犬神は言葉とは裏腹にの首元に頭を埋める


「ま、だ・・・体調が戻っていないだろう?」

「それは戻ったらどうするつもりなんですか?」

「そ、それは・・・」

「犬神様・・・私はあなたのお役に立ちたい・・・
命を救っていただいたお礼がしたいのです」

「礼など・・・」

「してはいけませんか?」

「・・・」

犬神はたまらないとの首筋に舌を這わせる

「んぁっ・・・」

「そんな甘い声で啼くな・・・・」

「だって・・・はぁ・・・」

「今宵はそなたの肌を舐めるだけに留めるから・・・
あと少し・・・あと少し・・・を味あわせてくれ・・・・」

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