第2章 交わった躰
「・・・がいいのなら」
「いいに決まってるよ」
「じゃあ行きましょうか」
「二人で楽しみすぎてのぼせないようにな」
「お二人じゃあるまいし・・・」
2人はウキウキと露天風呂へと向かっていく
「首無はいるか?」
「はいはい、なんだよ」
だるそうに首無がどこからともなく現れる
「・・・もう聞き耳を立てていてもの啼き声は聞こえないぞ」
「・・・雄をその状態の奴にだけは言われたくねぇんだが」
「ふっ・・気にするな・・・があまりにも極上品でな・・・」
「へぇ~、へぇ~、ノロケは結構。で、ホントの要件は一体何なんだよ?」
「実はが俺の体液を体に吸収すると何か躰に変化が起こるらしい・・俺の妖力も上がったしな・・・
その辺のことに詳しいものはいるか?」
「そうだな・・・・古狸あたりが詳しいんじゃねぇか?何百年か前に人間の女と結婚した奴がいるって聞いたことがあるぜ」
「そうか・・・ひとっ走り詳細を確かめてきてくれるか?」
「任せとけ」
「烏天狗!」
犬神が空に向かって呼びかける
「はい、なんでしょう、犬神様」
バサリっとその羽を広げ犬神の前に現れる
「お前も今の話聞いていたな」
「はい」
「書物に何か記されていないか調べてくれるか?」
「かしこまりました」
首無と烏天狗は犬神の前から風のように消える
犬神は白む空を眺めこれからの事を案じた