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愛儒妖怪 【R18】

第1章 初夜


「キスだけで蕩けるようでは俺の相手はできないぞ」

犬神は満足そうに笑い、を抱きしめる

「ん・・・っ」

「蛇女の言っていたことは気にするな・・・」

「でも・・・許嫁・・って」

「くっくっく・・焼きもちでも焼いてくれてるのか?」

犬神は嬉しそうに再びを抱きしめる


「きゃっ・・犬神さまっ」

「心配するな、あんなの相手にしてない・・」

「でも・・・」

「お前には蛇女は何もかも勝てない・・・もちろんこの躰もな・・・私にとっての極上品は、お前の妖艶な躰だけだ・・・」

再びの肩を肌蹴させる

「ちょ・・・犬神、さま・・・蛇女様がお待ちですよ?」

「お前の肌が俺を惹きつけて離さないのだ・・・」

「もうっ・・・」

犬神は再び本来の姿に戻る

は犬神の頬に顔を摺り寄せる

「お待ちしております」

「ああ」

スリ・・とに頬を擦りつけ犬神は部屋から出て行く



犬神が出て行ってもすぐには寝る気にはなれず縁側に出て月を眺める


「眠れないのか?」

「わっ・・・」

「驚かせたか?」

「ええ、少し・・・」

「・・・お前変わってるな・・・普通、もっと驚くか怖がらないか?人間の癖に」

「ふふ・・・あなたのお名前は?」

「俺は首無だ。」

「ああ、だから浮いてるんですね」

ふのふの...と浮かぶ首を見ては微笑む

「・・・怖がれよ」

「なんだかもう慣れてしまって・・・」

首無はの正面に立つと、襟を整える

「えっ・・と?」

「・・・俺を誘惑する気がないのなら、襟元は閉じとけ」

「すみません・・」

「いや・・・」

「妖怪のみなさんは寝ないんですか?」

「そうだな・・・普通、妖怪は夜活動する。朝は寝てる奴も多いが寝なくても休めば平気だ」

「あの・・蛇女、さんは・・」

「ああ、犬神様の許嫁だろう?」

「・・・はい」

「気にしてんのか?」

「う・・・」

「あんたが犬神に振られたら、俺が引き受けてやるさ・・・」

「え・・?」

「あんたの啼き声・・・けっこう魅力的だからな」

「えっ・・・?!それって・・っ」

「言ったろ?俺達、夜行性なんだ」

「!!!!っ」

「ぷはっ・・・真っ赤になったあんたも可愛いな」



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