第1章 初夜
は恥かしくて犬神の胸元に顔を埋める
「・・・犬神様、にやけすぎですよ」
「・・・・っ」
「さ、、こっちへ来てご飯食べて」
「青女坊、ありがとう」
「いいえ・・・」
犬神もの横に座る
「・・・犬神様の分はありませんよ?」
「わかっている・・・ただ・・・傍に・・・」
「目が厭らしいですよっ!さっさと屋敷の見回りに行ってくださいな。の香に寄ってきている奴がいますよ」
「・・・わかっている」
「私の香に・・・?」
「大丈夫だ・・・」
犬神は銀髪のブレスレットにキスを落とし部屋を出る
「さあ、面倒な事は犬神様にお任せにしてはたくさん食べて・・・」
「青女坊は食べないの?犬神様も・・・」
「私たちは妖怪よ・・・これは人間のご飯でしょう?」
「じゃあ何を食べるの?」
「そうねぇ・・・まあなんでもいいのだけれど・・・
怪我をしたときや、弱った時なんかは人間の精気を食べたりするわ」
「人間の・・・」
「そ、まあ、でもは大丈夫よ。犬神様が守ってくれる」
御昼を食べ終わり、後片付けをが手伝っていると
「青女坊!どこだ?」
犬神の焦った声が聞こえてくる
「あら、帰ってきたみたいね・・・ここですよ、どうしました?」
「大変だっ、帰ってきたらがっ・・が部屋にいない・・・」
「犬神様?」
青女坊の後ろからひょいっとが顔を出す
「っ・・・」
犬神は銀髪の毛の中にを閉じ込める
「犬神、様・・・くるし・・・」
「すまぬっ・・」
「ぷはっ・・・一体どうされたんですか?」
「いや・・・なんでお前がここに?」
「が後片付けするって聞かなくて・・・」
青女坊も呆れたようにため息をつく
「だってお世話になっているのに私何もしてないから・・・」
「そうか・・・」