第6章 エピローグ~今宵この時~
「いや……でも……」
僕が躊躇している間に有希ちゃんの唇が牡茎の先端に触れ、そこをちゅう…と吸った。
「んっっ……」
堪らず声を漏らすと、有希ちゃんの紅い舌がちろちろと牡茎を舐め回し始める。
とても拙い動きだけど、それが逆に酷く僕の興奮を煽った。
有希ちゃんは何度も顔の角度を変えながら、時間を掛けて丁寧に牡茎に絡み付いている物を舐め取ってくれた。
「………綺麗になりました。」
こくんと喉を鳴らした有希ちゃんがそっと僕を見上げる。
「うん……ありがとう。
もう……………」
「初めてなので……っ」
『もう、充分だよ』と言おうとした僕の言葉を遮って、有希ちゃんが続けた。
「上手く……出来ない…かも。」
「え………?」
「でもっ……頑張りますから……」
言うや否や有希ちゃんは牡茎を咥え込み、唇を窄めて扱くように頭を前後させる。
「あっ……もう…いいから………有希ちゃん。」
僕が僅かに腰を引くと
「………んっ…く……」
それを押し留めるように有希ちゃんは僕の太股を抱え込み、もう一段深く牡茎を呑み込んだ。
「うっ……有希ちゃ………」
その柔らかく生温かい刺激に、僕はもう逆らえない。
有希ちゃんの頭にそっと手を添えて、初めて経験する悦楽に溺れていった。