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恋愛物語超短編集

第10章 半径



そして高校も無事卒業。

今日から新しい生活が始まる。

『大城さん』

「あっ、篠田」

LINEでは話がはずんだが実際にこうして面と向かって話すのは少し緊張する。

『写真でも撮る?高校一緒なの俺たちだけだし。』

写真っ!?いきなりすぎだろ、びっくりした。

「い、いいけど」

『もっとこっち来て。』

私は引っ張られ彼の近くに引き寄せられる。

彼は私の肩を持ち、肩を組むような形で写真を撮った。

さりげなく、あっという間に。

私は、なにがあったのかとぼーっとしていると、彼は不思議そうに私を見た。

『終わったけど。』

「ああ、じゃあ、私、入学式会場入るわ。」

一瞬ドキドキしてしまった私が恥ずかしい。

これ以上近づくと危険だ、うん、半径3m以内に近づけにようにしよう。

『せっかくだし一緒に行こうよ。』

彼は私の後をついてきてすぐ隣を歩き始めた。

"半径3m以内に近づけない"

それは無理です神様。


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