第7章 先生
次の日、ついに禁断の果実に手を出してしまう。
放課後、化学実験室に戻ると、教室の隅の机に彼女が座って熱心に勉強していた。
「勉強してるのか?」
「当たり前ですよ、だって私受験生だよ?」
「家に帰ってやればいいのに。」
「だって、わからないとこあったら俺に聞けって言ったの先生でしょ?だからここでやった方が効率がいいの。ねえ、早速ここわかりません先生。」
タメ語と敬語が混ざってるところが可愛いな。
「どこだよ」
「あ、今わかった!!!ごめんね先生!」
そう言って窓の方へと向かって彼女は窓を開けた。
「おおお!虹出てるよ先生ほら見て!!」
可愛いと思った。
無邪気すきだろ……
やばいかも
そう思ったときにはもう遅く
俺は彼女の後ろへ立った。
「ほら先生早く……」
そう言って振り向いた彼女の顔を両手で強引に掴み、長いキスをする。
彼女は少し後ずさりをしたが、窓まで追いやって止まった。
二人の吐息が実験室に響く。
彼女が俺の白衣をぎゅっと両手で握りしめている姿は、余計俺をイケナイ気持ちにさせる。
「せんせ…い………っ」
「誰にもばれないから……大丈夫だよ……」
そして長いキスが終わると壊れちゃうくらいに顔が真っ赤になっていた。
「先生、私のこと生徒としてしか見れないって言ったじゃん。」
「え、今の生徒としての大城にやったつもりだったんだけど?」
少しいじめてみたくなるんだよね、この子。
「っ…………いじわる。」
こうして俺はやってはいけないことに手を染めてしまったのだ。