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恋愛物語超短編集

第2章 期間限定同棲体験



*Sunday*

今朝は、珍しく私の方が早起きだった。

(あ、寝顔可愛い)





顔を覗き込むと、少し癒された。





「……………キスしてほしいの?」

まだうとうとしている龍星が寝転がったまま言った。




「ふぁっ!!」

「変な声出すなよ……こっち来いよ。」

「は!?こっち来いよじゃないし!は!?今からご飯作るし!」

そう言って私は台所の方を向いた時だった


私は腕を引かれ龍星の布団の上に倒れ込む

「同棲してるんだからこういうことの一つや二つあってもいいだろ……」


龍星は寝転がったまま、座っている私の首をぐっと引き寄せてキスをした。






へっ!?
状況が掴めない


首を引き寄せられているせいで身動きがとれない。



少し長めのキスが終わり唇が離れると、龍星は少し微笑み、目はだんだん閉じてきて、再び眠りにつく。






………なんだったの今のは!
寝ぼけていたの?

なによ!!!


心拍数が下がらないまま台所に立つ。










すると“奴”はあくびをひとつしてむくっと起き上がった。


「龍星。やっと起きたの」


「さっきから起きてるけど。」




「はっ!?じゃあ、キ…キス………」

「俺が寝ぼけてキスするような奴だと思う……?」



龍星は私の顔にそっと手を添えた

もう一度唇が重なる。




今度は完全に意識がある状態で。




「あ、逃げないんだ。俺のこと好きなの…?」


嘘をつくのは良くない。





だって好きなになってしまったのだから。


「好き…」





龍星は驚いたようにパッと手を離した



「いやっ、まさか、咲羅がすんなりそんなこと言うと思ってなかったからさ………その…………」




少しの沈黙が続いた後に龍星が口を開いた。



「ほんとに付き合っちゃおうか。」



私はコクリと頷いた。




龍星は触れるだけの軽いキスをして、

「よし、飯食うか。」

と笑顔で言った。




私は、まだ慣れないキスに動揺しながらも、台所の片付けを済ませて食卓についた。
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