第2章 期間限定同棲体験
*Friday*
朝になり、感じたことのない温もりに目が覚めた。
「……………………ふぁっ!?」
目が覚めてまだ少しうつろな意識のなか精一杯考えた。
「あ、起きた…大丈夫か?苦しくない?」
「な、ななななんで、私龍星の膝で寝てたの!?」
龍星は一晩中私を膝の上で看病し続けていてくれたらしい。
「お前が先に抱きついてきたんだろ」
「やばい覚えてない…………」
「咲羅…俺も男だよ…?さすがに動揺するよあれは。」
「はっ!?なっ………」
思わず言葉を詰まらせる。
「目の前に女がいて、夜通し我慢するのなかなかハードなんだからな。」
そう龍星は意地悪に、照れで俯いた私の顔を覗き込む。
私はさらに赤面。
「ばっ、ばか!!!!!!」
龍星のばか。さらっと言うな。
喘息の発作は少し残っているが、
驚くことに、風邪の症状は和らいでいた。
龍星の膝、恐るべし。
そう考えて勝手に照れていたことは内緒。
学校に行くと、顔は見たことある程度の女の子が、私の名を呼んだ。
「大城さんって、龍星君とどういう関係?」
「えっ、腐れ縁?て言うのかな、んーまあ幼馴染みだね」
「最近一緒に登下校してるのはなんで?」
恐い…
「いや…そ、それは…」
「言えないなにかがあるの?ねえ、何か言ってよ」
「え…えっと……」
その時、後ろから腕を引かれた。
「あ、こいつ今具合悪くてさ、ごめんね、お話中、こいつ回収してくわ!」
「ちょっ、回収って!」
「いいから黙ってついてこい」
小声でそう言うと、人のあまりいない学校の端の方に来た。
「あの子、隣のクラスの子でさ、俺が女の子と親しくしてると、その女の子のこと徹底的にいじめるんだよ。」
「なにそれひどい!」
「よかった…咲羅がなにもされてなくて。」
「あ、ありがとう…?」
「なんでお礼なんだよ」
龍星は笑った。
「心配…してくれたんだよね?」
そう言うと龍星はなにも言わず、私の髪を優しく撫でた。