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消えない罪

第1章 失ったモノ


自己紹介を終え数時間後、紘夢からメールが来た
内容は納棺が終え通夜が終わったということ
最初はも通夜に出たいと言ってたけどたった一人の兄弟を失い、壊れたらいけないということで不参加となった
その支えとして紘夢が呼んだのが悠だったのだ
兄を失ったことが現実なんだとは実感すると同時に目から涙が溢れてくる
止めようと思ってもなかなか止まることができない


「…君?」
『すいません…なんか、涙止まらなくて
さっきまで全部夢であって欲しいと思ってたんですけどメールが届いてあぁ、現実なんだと感じさせられて』
「無理することなんてないよ
思いっきり泣いていいんだよ、我慢しなくていいんだよ
今夜は一緒に寝てやるから」


悠はそっと強くを抱きしめる
は兄を想いながら胸の中で涙が枯れるまで泣き続ける
その間に優しくの背中をさすりながら悠は涙を堪えながらも天井を見る
ただひたすらに大切な人を思い浮かべながら…



どれくらい時間が経ったのだろう
時計を見ると深夜3時を回っている
眠れない悠は自身の胸の中で泣き疲れて眠っているを起こさないように抱え寝室に運ぶ
ベッドに寝かせの前髪に触れる


「ホント、アイツに似てるよなぁ
寝ている顔も儚い表情も時折見せる寂しそうな顔も何もかもアイツと似てるな
アイツに弟がいるってことは聞かされてたけどまさか君だとはな
オレがしたことは許されない罪だけどせめてアイツのへ償いとして君はオレが守るからな」


眠っているの額に触れるだけの口づけをしリビングに向かいソファで眠りについた


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