第1章 痛いのは好き
普通に朝起きて、制服に着替えようと思ったら、この白ブレザーがあって驚いたもんだ。
まあ、寝ぼけてるのかなって思って普通に着ちゃったけど。
洗面台の前に言って初めて自分が白ブレザーを来ていることに気づいて驚いた。
びっくりして声でなかったもん。
朝は眠くて駄目だね、本当。
学校への道のりとかわかんねーよって思ってたけど、なんか普通にいけた。
これが流行のトリップって奴なんですかね?
これ元の世界戻れんの?
神様とかいう人が出てきて、なんか教えてくれるとかそういうのはないんですか!
それともまだ家で寝てるだけなのかな。
と頭の中で考えながら、入学式に出た。
そしていきなり原作キャラに出会い、頭の中はパニックに陥った。
なぜか新入生代表という面倒くさい立場にあって、さらにパニックになった。
ただ原稿はバッグに入ってたので無事に済んだ。
いきなりアドリブっていうのきついもんね。
なんで私は1人で入学式に出てんだろ。
普通、親とか一緒に来るもんじゃないんですか。
頭の中では不満たらたらだったが、こういうとき私の顔に感謝だ。
私は無表情が基本装備。
頭の中がどんな事考えてたってお顔は澄ましてる。
同じように新入生代表だった赤司さんを見て驚きの余り変な声が出そうになったが、なんとか堪えたし。
普通に挨拶も交わせたし、不審者ではなかったはずだ。
そう思いたい。
でも制服もそうだし、なにより原作キャラにあってしまった以上ここはマジで漫画の世界なのかと認めなくてはならないのか。
夢なら冷めてしまう前に、満喫せねばとおもった。