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【黒バス】ああっ君は女神様!

第4章 青峰視点


なんだかんだで、板井野と灰崎は親しげで、うまくやっているようだった。
だから、板井野の身体に痣があるのに気づいたときは驚いた。
ちらりと見えてしまった腹はどす黒くうっ血していた。
見間違えかと思ったが、そのからよく板井野を見るようにしていると、どこかぎこちない動きをしていた。
身体が痛いのか?

灰崎に理由を知らないかと聞いてみたら、俺がやったと返ってきたのには驚いた。

だって付き合ってるんじゃないのかよ。
その時剣呑な雰囲気が流れたが、赤司によって止められた。
信じられなかった。
別に彼氏彼女に夢を見ているわけではない。
だけど女を殴るような男は最低だ。
それでも灰崎と一緒にいる板井野を前にも増して気にするようになった。

どうして殴るような男のそばに居るのか、俺には理解できない。

「板井野さんが気になるんですか?」
「なっ、何いってんだよ、テツ!!」
「よく見ているので、違うんですか?」
「ちげぇよ、バカ!」

相棒の黒子テツヤ。
初めはおばけかと思ったが、俺と同じくらいバスケが好きなすげえ奴。
この間は一緒に試合にでたし、成果も残した。
テツのがんばりが認めらて、俺は本当に嬉しかった。
そういえば、テツは人間観察が趣味だって言ってたな。

「お前から見てアイツってどう?」
「板井野さんですか。あまり表情が変わらないタイプですよね。僕もそうなれるようにがんばります」

感情が出ない方が、影が薄くなるとかで、テツはあんまり顔を変えなくなった。
実際最近は急に出てきてびっくりする事が増えた気がする。
慣れたと思ったのに!

「他になにかないか?ほら、動きがぎこちねぇ、とかさ」
「動きですか?そうですね……ちょっとよくわかりませんね。緑間君とかに聞いたらどうですか?成績が近いので話してる姿を見かけますよ」
「緑間は、ちょっと……なぁ」

テツは板井野のことはあまり知らないか。
まあ、それでいいか。
でも緑間はなぁ。
あいつさつきと同じで口うるせぇから苦手なんだよな。

さつきに何か聞いてみようかと思ったが、俺が板井野を好きだって勘違いされても困るから、何も聞かなかった。
ただ、板井野を見て、灰崎に文句を言うくらいだった。
板井野ともただのクラスメイト以上の関わりは持たなかった。

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