第2章 関係性
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貴『私、何してんだろ…。総悟に向かって「好き」なんて…」
6限目も終わり、昼休みの事をぐるぐる考える。は机に頬杖をつきながら総悟の事を考えていた。
銀「席つけー。帰りのホームルームはじめんぞー」
気だるそうな声で銀八が教室に入ってくる。それにも気付かずには引き続き考えごとをしていた。
銀「ーーーーー…って事でホームルーム終了。気ィつけて帰れよー。はこの後国語準備室にくるよーに」
気「え?私ですか?」
銀「心当たりあるだろー?すぐに来るよーに」
はい?全く心当たりないんですけど…
混乱していると、後ろの席の総悟に呼び止められた。
総「…、部活早く終わらせるんでちゃんとジャージに着替えときなせェ。家まで走って帰るからな」
貴「本当に走って帰るのね…わかったわよ!じゃあまた!終わったら連絡して」
そう言うと、は国語準備室に急いで走って行った。その後ろ姿を、総悟は複雑な表情で見つめていた。
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国語準備室前。
私何したっけ?
頭を巡らせるが、心当たりはない。今から銀八と二人きり。心臓が張り裂けそうだ。
コンコン……
緊張しながらも扉をノックする。
銀「……どーぞ…」
中から聞こえる低い声。ドキドキしながらも扉に手をかける。
貴「し…失礼します…」
扉を開けると、窓に寄りかかりながらタバコを吸う銀八の姿があった。いつも緩んでるネクタイはさらに緩んでおり、ピンクのワイシャツのボタンは3つめまで空いていた。の年頃には、十分刺激的な姿だった。
銀「おー…来たか…」
貴「あのー…私なんかしましたっけ?」
銀「べつに?なんかしたからここに呼んだわけじゃねーよ」
貴「え?」
銀八はを座らせると、テーブルの上にいちご牛乳をおいた。
銀「口止め料」
貴「口止めって…なんの事ですか?月詠先生のことですか?」
銀「……そうだけど」
は胸が張り裂けそうになった。