第3章 エースと顧問
土「銀八を超えられる自信のある奴しか挑めねぇ。負けたら強制退部だ。」
貴「え!?なんで手合わせするのにそんなむちゃくちゃな条件…」
土「あのちゃらんぽらん教師がどこまで本気かはわかんねぇが、俺たちが1年の時の3年が奴に勝負を挑み、その3年は見事にぼろ負けした。丁度引退の時期だったんで、挑んでみたかったんだろうよ」
貴「銀ちゃんって、そんなに剣道うまいんだね。顧問だし当然か…」
はそう言いながら土方を見上げると、土方は呆れた顔をしながらため息をつく。
土「さんよー、ちょっと天然すぎじゃねーのか?銀八は日本でも有名な腕の持ち主だぜ?早くに引退しちまったがな」
貴「うん。…え・……えええ!!???」
土「その様子だと本当に知らねーのな。俺たちは剣道の推薦で銀高入ったんだぜ?全国でも剣道の強い高校だからな。俺たちの入学と同時に銀八もこの高校に赴任してきた。剣道の業界では有名な銀八がこの高校に居て、総悟なんかも興味深々だった」
貴「そ…そうだったんだ…知らなかった。銀ちゃん普段ちゃらんぽらんだから」
土「まぁ無理ねぇわな」
貴「でも総悟は、退部を賭けてまでなんで銀ちゃんと…」
土「さぁな。総悟もなんだかんだ銀八のことは慕ってたし、でも今日の様子を見ると…エロ本以外の何かが原因なんだろうな」
貴「それっていったい…」
ガチャ!!!
総「待たせたねィ。あれ、土方コノヤローまだ帰ってなかったんです?二人でなーに話してたんで?」
貴「そうご…!いや、世間話だよ!!」
土「沖田コノヤローがマジ生意気だよなって話だ」
総「土方さーん、また弁当にタバスコぶちまかれたいんですかィ?」
総悟は不敵な笑みを浮かべると、土方を見下すように睨む。
土「やーっぱテメーだったんかい!!!あんなもん食えねーだろうが!!ふざけんなよコラ!!飯全然足りなくてこちとらスタミナ切れだっつーの!!!かけんならマヨネーズかけろよ!!」
総「あーあー、なーんも聞こえやせん」
総悟は耳をふさぎながらとぼけた顔で言う。
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そんなやりとりがあって、総悟に今日のことを聞けずにいた。