第2章 関係性
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総「おい。俺ァ料理の練習で昼飯作ってこいって言ったはずだが、何だこりゃあ?」
貴「何って?お弁当だよ?見ればわかるでしょ?」
総「いや、日の丸弁当のどこに料理の練習の要素を見い出しゃいいんでさァ」
昼食の時間。午前中に、気持ち良くさぼっていた屋上で昼食をとることにした。
前日に、料理の練習という名目で俺、沖田総悟はに弁当を作って貰う約束をした。料理があまり得意そうに見えなかっただけに、そこまで期待はしていなかったが…おかずなしの日の丸弁当のみ。
総「まさかここまでとは……」
貴「う”…何よー!総悟だってあの美人なお姉さまにお弁当作ってもらってるんでしょ?私だって普段お母さんに作ってもらってるから!急になんて作れないよー!」
総「おあいにく様ですがねィ、家事全般は俺がこなしてまさァ。まぁこんなこともあろうかと、自分の弁当用意してきて正解でしたねィ」
総悟はカバンからゴソゴソと自分の弁当を出すと、呆れた顔でを見た。
貴「え!?作ってもらってないの?あの美味しそうなお弁当、総悟か作ってるってこと?」
総「何回言わすんでさァ。姉さんは社会人で夜遅く帰ってくるし、俺が登校する時間にはまだ寝てるんで、俺が作ってんのさ。」
そう言うと総悟は、弁当のハンカチを解き、蓋をあけた。体育会系高校生男子用の大きめのお弁当の中身は、そぼろごはんと、卵焼き、唐揚げ、鮭の塩焼きとシューマイ、ハムのチーズ巻きに、トマト、レタスとバランス良く敷き詰められている。
貴「わぁー!!美味しそう!全部手作りなの!?」
総「まぁな。一回大量に作って冷凍しときゃ焼くだけなんで」
貴「すごいすごい!!えらいよ総悟!!」
総「ど…どーってことねーでさァ…こんくらい……それより、お前は少し料理勉強しなせェ!」
はしゃぎながら満面の笑顔で笑うに、少し照れながらも総悟は答えた。
貴「へいへい!もちろん料理も教えてくれるんだよね?」
総「はぁ?料理なんてネットで探せばいくらでもレシピが出てくんだろーが」
貴「お願い総悟!協力してくれるんでしょ?」
は顔の前で手をあわせると、総悟に頭を下げる。