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虹色の詩【刀剣乱舞 R18あり】

第2章 Sweet Time~恋のチョコチョコ大作戦~



朝餉が終わると、大将がみんなに向かってこう言った。

「今日は、みなさんにチョコレートを作ってみました」

その言葉に、広間にいた全員が驚いていた。

「主?今日はバレンタインデーだよね?好きな人にチョコを贈って想いを伝える日なんじゃないの?」と乱が大将に聞いている。

「うん。そういう日でもあるし、日頃の感謝を込めてお世話になった人や大切な人にチョコを贈る日でもあるんだよ?だから、みなさん受け取ってください!」
と大将は笑顔で答えたのだ。

「わ~~~」
広間にいた全員が喜んでいた。
そうだよな、大将の手作りなんてそうそうもらえるものじゃないし、何より大将からの感謝の気持ちがこもっているんだから・・・。

短刀達が大将の所に駆け寄ると
大将は、1人1人に「ありがとう」と言って手渡していく。
みんな本当に嬉しそうに受け取って、中を見てまた大はしゃぎしている。
いち兄も鶴丸の旦那も、燭台切の旦那も・・・加州の旦那なんて、かわいいかわいいを連発して「俺って愛されてる!!」なんて嬉しそうにしていた。
「愛されてる・・か」
そう、俺っちも含め、ここにいる全員が大将に愛されているんだから。
そんな風に思って、みんなを見ていると
「薬研、はいチョコレート。いつもありがとう」
そう言って目の前には、俺っちが大好きな大将の笑顔があった。
「ありがと、た~いしょ」
そう言って受け取ると、大将は頬を赤くして
「薬研には、もっと伝えなきゃいけない・・から」ともごもご言っている。
「どうした?大将?」
そんな俺っちの言葉に、「ううん、なんでもないよ。本当にいつもみんなの為にありがとね!」と言ってみんなの所に戻って行った。
「ありがと・・・か。もっと違う言葉が聞きたいぜ」
そんな俺っちの言葉は、広間を吹き抜ける風と共に消えていった。

非番だった俺っちは、畑仕事を終えて万屋に買い出しに行き、いつも通りの一日を過ごしていた。
夕餉が終わって、風呂の時間になりみんなそれぞれが風呂に入りに行った。
「薬研はいかないのかい?」
いち兄にそう言われたが、「俺っちは後で行くから」と言うと「あまり遅くならないようにね」といち兄は浴場に向かって行った。
さて、ちょっと部屋に戻ろうか・・・
そう思い、自室へと向かった。


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