第6章 放課後と彼女
及川side
岩泉
「お前のバレーへの想いはそんなんだったのかよ!」
怒ってる
岩ちゃんが、本気で
俺に怒りを向けてる
「……捨てられる。澪がそばにいてくれるなら。」
嘘だ
俺はバレーだけは捨てられない
わかってる
でも、それだけ澪のそばにいたい
岩泉
「じゃあ何だよ、今の間は。それに何で目合わさねぇんだよ。」
何も言えない
岩泉
「及川、お前バレー部辞めろ。その程度の想いでやられたらこっちが迷惑だ。」
「⁉︎な、なんで、岩ちゃん‼︎あのチームには‼︎」
岩泉
「お前の言いたいことはわかる。少しでも強い奴がいる。それに青城のセッターはお前だ。」
「じゃあなんで!」
あのチームの本気を引き出せるのは俺だけなのに⁉︎
岩泉「わかんねぇのかよ!そんだけムキになってんのが!それだけお前がバレー馬鹿なのが‼︎なのに、バレーを捨てられる?ふざけてんじゃねーよ‼︎お前はバレーだけは捨てれねーよ‼︎」
岩ちゃん、いってやったって感じの顔してる
心の中で霧が晴れわたっていく
今ならわかるかな
何が大事で、どうすべきなのかは
「…。」
岩泉
「…なんとか言えよ、…クソ川。」
「ごめん、嘘ついた。バレーだけはどう頑張っても捨てらんないや。」
岩泉
「やっと、目覚ましやがったな。手間かけさせやがって。帰り、ラーメンな。」
「え!なんでこのタイミングで⁉︎」
ありがとう、岩ちゃん
ちゃんと過去にケリつけるよ