第4章 及川さんと彼女
その日はとても暑い日だった
まぁ、さすがに7月に入ったんだし仕方ないとは思うけどね
いつもと同じように澪と登校した
そこまではいつもと変わらなかった
でも、朝練が終わってから岩ちゃんに誰かが俺を呼んでるって聞いて、その子のところに行ってみると
そこには元カノちゃんがいた
その子は『私とやり直して』と言ってきた
俺は表情には出さなかったけど、内心穏やかじゃなかった
澪をいじめてる主犯の癖に何言ってんだろ、って思ってた
「俺、今彼女いるんだよ?澪っていうんだけど。知ってるよね?君がイジメの主犯なんだから。イジメ、やめてくれないかな?」
とりあえず、営業スマイルは崩さず、その子に言ってみた
するとその子は、かわい子振るのをやめてため息1つし、言ったんだ『悪いのは俺だ』と
別に喧嘩別れしたわけでもなければ、無理やり別れたわけでもない
その子は合意を示した
なのに、いまさら?
わけがわからない