第4章 及川さんと彼女
彼女は申し訳なさそうに口を開いた
『確かに、綺麗な顔立ちですね。』
そう言った顔は愛想笑いだった
そして、後ろから聞こえた声に彼女は笑顔で反応する
「あ、澪?」
『飛雄‼︎』
彼女はそいつの名前を呼んで、そいつの隣にかけて行った
『及川先輩、ありがとうございました。』
そう言って笑った時の顔は今でも忘れられないものとなった
その時、俺は恋に落ちたから
それからは大変だった
どれだけアピールしても、彼女の反応は変わらない
そのうち、彼女の秘密を知った
きっかけは隠し切れていない1つ痣だった
それを見た日、飛雄に聞いてみた
すると、彼は彼女を弄ぶなと言われた
そんなつもりはなかったし、とりあえずごまかして痣について聞いてみた
彼女は一緒に住んでいる叔父から暴力をうけていた
俺が彼女を守ってあげたいって思った
だからさ
俺
人生で初めて自分から告った
結構ダメ元だったんだけど
それでも、澪は俺の彼女になった