第9章 流星
「そろそろ中に入れよ、もう10時だぞ、風邪引く前に寝なさい。」
(なんだ、お父さんか。)
「まだまだピークはこれからなの!風邪引かないように準備万端だからね!ほら!大丈夫!!」
私は手を広げてこの着ぶくれした体をお父さんに見せた。
「暗いから気をつけて。」
お父さんはそう言って家に入っていった。
(そうだ、あの曲聴こう。)
イヤフォンから大音量で流れるその“星”がテーマの曲の歌詞を一つ一つ心に刻みながら流れ星を眺める。
(本当に素敵な曲…)
その瞬間さっと一筋の光が流れた。
「あっ!!」
今年はじめての流れ星。
幸せな気分になった
…その時だった
バサッという音と同時に私の視界は真っ暗になった。
「えっ!?」