第9章 流星
「私も、叶多のことが好き…大好き。ずーっと一緒に星、見よう。」
やっと伝えられた。
ずっと言いたかったこの気持ち。
やっと。
私は叶多に腕を引かれ、叶多の胸に埋まった。
(身長、もう私よりも全然大きいや。)
「一緒に見よう。来年も、再来年も、その先もまたその先も。約束ね。」
「あったり前!」
そう言って二人は笑いあった。
車の通りが無くなり、回りから音や街頭の光も消えた。
私たちはゆっくりと暗闇の中で唇を重ねた。
一筋の流れ星が2人の頭の上を流れた。
時は流れていた。
ずーっと、とどまることなく、流れ星のようにまっすぐ。
キラキラと光るその一筋の光は、
たとえ曇り空が邪魔して見えなくなったとしても、
二人をのせて、二人の行く先へとまっすぐにのびていた。