第9章 流星
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(あれっ、もうこんな時間。)
時計の針はもうすっかり夜を指していた。
私はいつのまにか寝てしまっていた。
(なんだ……夢か)
私は叶多と一緒に流星群を見る夢を見ていた。
「星、見に行こうっと。」
雲ひとつない、風の冷たい夜だった。誰もいない。
私は3年前の行動をたどるようにあの時と同じ場所に座った。
(夢見たせいか、物凄く期待しちゃう…………)
「ダメダメ!!来るわけないから!」
そう自分に言い聞かせ、空を見上げる。
(綺麗だなぁ。)
「舞!」
誰かが私を呼んだ。
私はとっさに振り向いた。