第5章 ビターチョコレート
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「ふーん。」
俺は気づいたよ。
「え?」
「いや、別に。」
叶多のこと嫌でフった訳じゃないんだね、きっと
大切だからフったんだ。
(面白くなってきた。ちょっとだけからかっちゃおうかなー。)
「あ、このあと暇?よかったら俺んち来ない??叶多の高校の写真とかいっぱいあるし、見る??」
「あっ、それはちょっと気になる!!じゃあ、お邪魔しちゃおうかな…」
舞ちゃんって単純。無防備なとこも可愛い。
「これがね、確か1年のときの体育祭。まっちゃんリレーのアンカーでさ、モテモテだったなー。」
「うわぁ、叶多が高校生だ、なんかへんだな~~」
「まっちゃんと、男女の親友なんだっけ??」
「そうだよー!!3年間一緒で、叶多にならなんでも話せたの!」
素直じゃないなあ。
男女の友情なんて子供みたいなこと、
「あるわけないよ」
「え、?」
でも、単純で純粋な彼女を
奪ってみたくなっちゃった。
「男女の友情って、あるわけないよ。少なくとも俺はね。」
俺はそう言って腕を引っ張り無理矢理キスをした。