第5章 ビターチョコレート
「なんだ~~、そういうことは最初に言ってよ!」
「ごめんごめん」
私たちは近くのカフェに入って、お話しながらお茶した。
彼の名前は“薫くん”といった。
どうやら叶多の友達らしい
「それにしても、どうして私のことわかったの?」
「あっ、それはね、一年の時からまっちゃんに舞ちゃんの話聞いてて、俺が写真見せてってお願いしたの、可愛くて記憶に残ってたからさ、見たときにすぐわかったよ!!」
この人、そういうことさらっと言うんだな…
なんか女の人の扱い慣れてそうだし、叶多とは違うタイプだな。
(いやそれにしてもかっこよすぎる………)
「あ、叶多元気?」
「あー、最近後輩と付き合い始めたよ、あいつ。」
あ…そうなんだ………後輩と、ね。
そういう叶多、私には知らなかった。
「そっか。」
私は呟く
「ふーん。」
「え?」
「いや、別に。」
薫くんはそう言って微笑んだ